Encounter
 
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Hakurou DenMinkara Blog 
 

 昨年に引き続き、またWESTWIN
チームを応援する為に、今年も京都コス
モスパークにやってきた。
 昨年とはスタッフも車も違う、しかし
間違いなく昨年と同じ、強い意志と信念
を彼らは持っていた。
 とにかく謙虚でそしてひたむきなその
情熱の力にただただ僕らは驚き、そして
感動した。

 今更何を言うかと言われそうだが、私はエスクード乗りである。
 それどころかここに応援にやってきた仲間のほとんどが、同じ
エスクード乗りなのだ。私達の車は戦う性能が劣っていると言われ
ることが多い。しかし我々自身は、決してそんな事はない、我々に
は我々の戦い方があると信じているのだ。
 霧に包まれた京都コスモスパークに現れたパジェロミニ。その車はどう見ても改造車
には見えなかった。
 他の参加車両はジムニーが多数でそれ以外の車にしてみても、ノーマルと考えられる
車は少ない、コースは泥も多く、ダートレースとはいえクロカンステージもある。
 ”戦えるのか!?”別に聞いて回った訳ではないが、おそらく大多数の人間がそう思ったのではないだろ
うか。普段回りから同じ様な事を思われているエスクード乗りの我々が、そう思ってしまったのだ。
 予選前、WESTWINパジェロミニチームの彼らが挨拶に来てくれた。若い、そしてあまりに礼
儀正しくて"戦い"の影が見えなかった。
 「コース、結構クロカンセクションあるみたいだけど大丈夫??」
 「そうですね、正直もっとフラットなダートだと思っていました・・・・」
 おもわず私は、「事故とか怪我には気をつけて頑張ってください」などと今にして思えば、大変失礼な言葉で送り出して
しまった。しかし私は忘れていた。彼らはあのE376氏の一番弟子なのだという事を。
 予選が始まった。霧が少しづつ消えて、晴れ間が覗き始めた。派手なタイムを出して、会場を沸き立たせる車もあったが
パジェロミニは中段より少し上といった位置につけた。私は設営で予選の走りは見る事が出来なかったのだが、その走りは
堅実で冷静に見えたという。これは耐久レースだ。予選の順位はあまり関係ないと言っても大袈裟ではない。若いメンバー
らしからぬ、クレバーな戦略がこの時既に動き始めていたのだ。
 いよいよ決勝、会場は遅い秋晴れとなった。今回は大排気量車も一緒に周回する混成レースになった。あまり広いとは言
えないコース上に20台を超えるレースカーが並んだ。
 スタート、序盤はこれまた一台キリのパジェロの後ろを走る。実況から"親子パジェロ"などと評される。初めのうち、会
場の観る者の感じ方は、所詮その程度であったようだ。
 出走台数の多いレースは、やはり混乱を伴い始めた。横転車が続出し、総合トップを独走していたRVA4がクラッシュ
に巻きこまれリタイヤする場面もあった。しかしパジェロミニはそんな事をどこ吹く風といった様子で順調に周回を重ねる。
 ジープチェロキーに煽られる場面もあった。しかしカメラのズームレンズ越しに覗いたドライバーの顔は微塵も動じた様
子はなかった。自分達の走りが出来れば結果はついてくる。そんな自信の表れた顔だった。
 パジェロミニのコーナーリングは実に美しいと私は思った。派手さはないが自分のポジションをしっかりキープし、同じ
ラインを走る。危なげなくピットイン、ドライバー交代。ドライバーが変わっても観る者に安心感すら与えるその走りは続
けられた。
 "パジェロミニ、今回唯一の参戦ですが、結構速いですね・・・"会場のパジェロミニを見る目が変わってきたことは実況
の声を聞いても明らかだ。XCダートレースはジムニーだけのものじゃない。あのパジェロミニは間違いなく戦えるマシン
であることをコース上でたった今、強烈に表現しているのだ。
 レース終了時刻が近づく。"もうすぐだ、無理するな"ピットクルーが飛ばす声も増えてきた。そしてついにチェッカーが
振られた。"お疲れさん、よくやった。よく頑張った"WESTWINパジェロミニはXCダートレースを見事完走したのだ
 是非、クルー全員で記念撮影をと駆け寄った私だったが"一緒に写って下さい"と笑顔で返され、気がつけば真ん中(笑)
に私が写った写真が出来上がった。
 しばらくの審議時間ののち、結果発表。
 「惜しかった、2位」「2位!?」「ホントにっ!」仲間達、みんなの歓声が上がった。僕もドライバー2人と抱擁し、
喜ぶ事を許された。トップと同一周回の2位。見事な結果だ。
 間違いなく彼ら自身の力による結果なのに、「本当に皆さんの応援のお陰でいい結果が出せました。ありがとうございま
した」と感謝の言葉をかけて貰った。本当に心からそう思っているという事が伝わってきて、僕の方こそ彼らに心からあり
がとうという気持ちで一杯になった。
 表彰台に立つ彼らパジェロミニ乗りを僕らエスクード乗りは心から祝福した。
 ありがとう、君達は本当に格好良かったよ(っとここまで書いてちょっと目が潤む・・・)

 
 今回も寒いだろうから、辛いカレーでしょ
と用意したカレーには世界一辛い唐辛子とい
われるハバネロで出来たペッパーを投入。
 これが大失敗だった・・・らしく(!?)
からいっ!!なかにはいたいっ!!という声
があちらこちらから。今まで作ってきたカレ
ーはこちらが結構辛くしたつもりでもいいと
こ「中辛」の評価だっただけに今度こそ「辛
口」に称号を獲ってやると意気込んだら「辛
口の評価」を頂いてしまいました、トホホ。
 でもめげないですよ、また作りますからお
付き合いください(えっ)
 一方、恵まれた天候の下、嵐田殿による関
西のエスクードユーザーの撮影会が行われま
した。
 こちらは大盛況、なにしろ東西エスクード
の貴重な出会いの時間です。
 関西方面でも関東に負けず劣らずエスクー
ドの好きな懲りない面々による交流が盛んな
のでした。
 普段地味にみられがちも知れないエスクー
ド乗りですが、これでも結構熱い面々なので
す。

 今日だって一車種で一番数多く集まったの
はこのエスクードなのですから(出走してな
いけど・・・)









 
 
「正直やられたな〜って気分だな・・・」どこからかそんな声が聞こえてきた。パジェロミニは素晴らしい4駆だなあと私
達自身が思い知らされた。ただ僕達はやっぱりエスクードっていう車が好きなのだ。ちっちゃいヤツだと思われるかも知れ
ないけど、でも嘘はつけないのだ。
「いつかエスクードで出走してみたいな・・・」そんな声も聞こえてきた。パジェロミニに負けていられない。少し火を点
けられたかも知れない。

 
 それからおよそ2週間後、茨城県のオフロードコースに多くのエスクードの姿があった。V字谷、マッドプール、ヒルク
ライム、ロックセクション・・・このコースにエスクードが超えられないタスクはもうひとつも残ってはいなかった。
 僕等は僕等なりにエスクードの可能性を引き出していける様に走り続けることだろう。